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2019年7月

2019年7月30日 (火)

7月度 定例会報告

劉 曉非(りゅうぎょうひ)先生による「目」のお話し

 

角膜・水晶体(ガラス)・硝子体・・・
目について学習したのは中学生の理科の授業でした。
大人になってそんな図を見る機会もなく日々を過ごしていますが
今回の勉強会で久しぶりに「目」の図をみました。
懐かしい図ですが、自分の体の中にはその図のまま存在しています。
それが今の時代の生活が、大きな病につながりつつあります。
大変興味深いお話しでした。

 

かつては「眼」について話すことと言えば
視力がいいか、悪いか、高齢者の白内障ぐらいでした。

 

最近では、眼を使う作業を続けることによる
眼の重圧感、眼痛、視力低下、複視、結膜充血などの症状や
頭痛、肩こりなどの全身症状が現れるなどの
いわゆる「眼睛(がんせい)疲労」が増えています。

 

パソコンやスマホの使用が大きく影響している
ドライアイ、ブルーライトによる眼睛(がんせい)疲労が
今は大きな問題になってきています。

 

ブルーライトの影響や、網膜血行障害、ストレス、加齢、遺伝などによる
緑内障になる方が増え続けています。

 

緑内障とは病理性眼圧上昇、あるいは正常眼圧でも
視神経の異常、視力障碍および視野障害を伴う眼病のことです。

 

眼圧が正常範囲内にもかかわらず、
緑内障になっている「正常眼圧緑内障」の人が
緑内障全体の70%以上を占めています。

 

中医学の観点からみると
気血不足(血液と気力などの不足)、
肝腎不足(肝と腎の消耗)、
肝鬱(気分が落ち込んだ状態)、
瘀血阻絡型(血液の流れが滞る)なので
栄養を摂り元気をつける。肝と腎を整え、血液を増やし、血液を流すことで
症状が改善する方向に向くと考えられます。

 

眼科に用いられる生薬には
石決明(せっけつめい)、決明子(けつめいし)、菊花(きっか)、枸杞子(くこし)などあります。

 

眼の症状に合わせた漢方だけではなく、
眼に水分が多い場合は利水作用のものを、
血流が悪ければ血液を流す物を加えるなどにより眼の症状が改善されることもあります。

 

また、眼のトラブル改善で頭がすっきりする、頭痛がなくなる、イライラ、怒りっぽいなどの気分的症状も緩和されることもあります。

 

視力異常は50歳以上の方が感じることが多いのですが
若い方にも増えているドライアイ、ブルーライトによる障害予防は
「愛護眼睛」で眼のアンチエイジングをしてみてはいかがでしょう。

 

視力低下、視力障害、眼科疾患などの予防は
「補益肝腎(肝・腎を整え)
活血通絡(血流を良くする)
清肝明目(肝の機能を調節して目の働きを回復させる)」からです。
 

 

   滋賀 マルワ漢方 木戸れいこ  

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2019年7月 8日 (月)

6月度 定例会報告

鄒大同先生の「陰陽調整と動物生薬」を聴講しました。

 

中医学にとって、陰陽は、大切であり、日の当たる面(陽)と当たらない面(陰)が、基本的なイメージで、物質概念としては、陽は活動性、温煦性(生命活動の動力、運動、分化、拡大)、陰は滋養性、制御性(陽に対して、栄養支持、コントロール)のあるものと述べられていました。その特徴は、陰は水・寒・静・暗、陽は火・熱・動・明で、陰陽の意味として、陰陽は対になっていて相互関連しかも属性相反の有形の実体と無形の気があるとのことでした。

 

陰陽のバランスが大切で、陰虚(陰の不足)や陽虚(陽の不足)の臓腑病位による分類と所見と対応する方剤が紹介されていました。

 

陰陽調整する生薬ですが、生薬には、植物生薬、鉱物生薬、動物生薬があります。ここでは、動物生薬の中で、脊椎動物、有血動物で滋補強壮、添精益血効用がある血肉有情之品について述べられていました。

 

陰性の動物である、亀、すっぽんの亀板(クサガメの甲羅:滋陰潜陽、益腎健骨、養血安神、固衛止瀉)、鼈甲(シナスッポンの甲羅:滋陰潜陽、退熱除蒸、軟堅散結)また、陽性の動物である鹿の鹿茸(マンシュウジカなどの幼角:温腎壮陽、補益精血、補腎、強健筋骨)、鹿角膠(シカのにかわ:補肝腎、益精血、止血)、鹿腎(シカの陰茎と睾丸:温腎壮陽、益精)及び、蛤蚧(オオヤモリの内臓を除き乾燥したもの:補肺・補腎納気、補腎益精)、海馬(タツノオトシゴ:補腎壮陽、調気和血)、阿膠(ロバの皮、骨などのにかわ:補血、滋陰、潤肺、止血)、哈土蟆油(中国林蛙:補腎益精、養陰潤肺)とその生薬を使っている製剤を紹介していました。

 

陰陽調整がうまくいっていない場合、これらを使って、うまく調整をし、病気の治癒、健康増進に役立てていければと、思っています。

 

 

 わやくや千坂漢方薬局 千坂武司

 

 

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