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2019年5月22日 (水)

5月16日 定例会報告

 5月定例会は、中医学講師のトン先生を迎え、「人生は腎精!五臓弁証の「腎」と健康づくり」と題して講義頂きました。
 まずは、現代医学での腎臓と、中医学での腎の認識について、機能の面からそれぞれ以下のようにまとめられました。

 

 ◎現代医学「腎臓」の働き
① ナトリウム、カリウムなど電解質の調節、②水分の調節、③老廃物の排泄、④血液の弱アルカリ性を保つ、⑤造血、⑥骨の代謝、⑦血圧の調節

 

◎中医学での「腎」の働き
① 腎精という生命にとって最も大切な物質を蓄える、②全身の水分代謝調節、③呼吸の一部をつかさどる、④二陰(尿道と外生殖器、肛門)の開閉を管理する

 

これらの中から、特に現代医学的に、腎臓と高血圧との間に密接な関係が認められていること、一般には腎臓病とは思われていない本態性高血圧でさえもその原因は腎臓にあると考えられるようになっていることをご紹介頂きました。
 また、中医学においても、腎の機能低下を背景に、血液が流れにくくなり様々な症状が出る「腎虚血瘀」の概念が注目されており、4月に開催された国際会議でも中国の著名な教授がその重要性を力説されたことを取り上げられました。なお、その治療には、補腎活血で対応し、冬虫夏草や亀板、田七人参や丹参などの生薬を含む漢方処方が大いに活用されているとのことでした。
  
 講義の最後には「健康向上の提案」として、一日の中で時間帯により変化する身体状態への中医学的考察をもとに、個々の体質にあわせた補腎薬、活血薬を朝昼夜と調節しながら服用していく方法を教えて頂きました。
 
 京滋奈中医薬研究会は「中医学で健康長寿にもしっかり貢献していきたい」と考えています。
 ぜひお気軽に京都・滋賀・奈良の会員店までご相談くださいね。

 

 

 

 

                                         京都 保生堂薬局 田中秀明  

 

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