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2010年5月 1日 (土)

◇◆ 立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿は百合の花 ◆◇

「立てばシャクヤク・・・」の解釈には、諸説あることは承知していますが、3種とも、漢方薬で繁用される薬草でもあります。ここでは、「美人を作るための三大要素を言っているに違いない」という、我が会員、福地薬局の福地氏のお話をもとに、この言葉の意味をもう少し考えて見たいと思います。

1) シャクヤク(芍薬)

 花のつき具合から、ボタンに比べてシャクヤクが、「しゅっと」立っているイメージは分かるのですが、福地氏は、「立てばシャクヤク」の「立てば」は、「腹が立てば」の意とおっし
ゃいます。1

ヒトは、睡眠不足や緊張などで疲れがたまると、ついイライラと腹を立てやすく、筋肉も硬くしこりやすいものです。放っておくとお血(オケツ)を生み、美容と健康を損ないます。そうなる前に芍薬で緊張を緩めなさいと言っている訳です。

シャクヤクの根には、自律神経と筋の緊張を和らげる働きがあります。生理痛や血の道症の<逍遥散>、腹痛や手足の痙攣痛に使う<芍薬甘草湯>、腰痛や関節痛に使う<独歩丸>、中年以降や高血圧傾向の方の肩こりや頭重、メマイなどに効く<冠元顆粒>に含まれています。

2)ボタン(牡丹)

 「座ればボタン」は、「運動せずにじっと座ってばかりの生活は、『久座傷腎』の諺通り、腎の老化を早めますよ。それにはボタンが効きますよ。」といっています。 2

腎はホルモンと泌尿生殖器系と骨を支配しており、耳を窓としているので、疲れやすくて視力減退や頻尿など、老化症状のある方のめまいや耳鳴りには、ボタンで腎を補います。ボタンの入った漢方薬には、<杞菊地黄丸(コギクジオウガン)>、<耳鳴丸(ジメイガン)>などがあります。

 

3)ユリ(百合)

 「歩く姿は百合の花」の解釈はこうです。
「腹を立てたり抑うつを繰り返す状態で、運動せずにじっと座ってばかりの生活が続くと、しまいに往来をフラフラと歩く『百合病』になりますよ」という戒めなのかもしれません。3

 「百合病」というのは、心の傷や憂鬱が長く癒えず、心身の疲労が体液を消耗した結果、メマイや耳鳴り、口渇、動悸、口内炎などの症状がでて、それが高じると、何かに取り付かれたようにフラフラと歩く病気のことを、古来、そう呼んだのです。

百合病の治療には、鎮静作用と滋潤作用のあるユリ(百合)を使います。
腹を立てず、良く歩き、滋潤作用のあるものを積極的に摂ること。これが美しい女性づくりの要諦という解釈、「ガッテン」いただけますでしょうか?

         滋賀県守山市  ワカバ堂薬局  竹山鐘大

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