2018年11月 6日 (火)

中医臨床懇話会(2018年10月22日開催)より

山岡聡文先生が講師&司会、丸山運平先生、小林洋一先生を講師に迎えて中医臨床懇話会が、京都のメルパルクで開催されました。
各会員からの「質問」に対して、講師の先生方やご参加の先生が答えて下さるというディスカッション形式なので、幅白い知識を得ることができました。
質問は、「皮膚病と補腎の重要性」「慢性蕁麻疹の本治と対処」「膝から下の高齢者の浮腫み」「免疫抑制剤の使用での副作用予防」「健康に痩せられる漢方」などが参加者の先生から寄せられ、豊富な知識と経験のお持ちの先生方が、それぞれに対して、店頭でのご経験や考えなどを惜しみなく述べてくださいました。
また、講師の先生方からは「浮腫み」「てんかん」などの症例や、「歯ぎしり」「不眠」「ダイエット」「手の接触性皮膚炎」「男性不妊(精子)」「不登校の子・塾通いの子など成長期の子どもの夜ご飯が遅いことで起こる問題」「夜ご飯の遅い現代人の健康」「つわり」「起立性低血圧症」などの問題に焦三仙が有効であった事例のお話などがありました。
それ以外に、「高齢者の腰から足の全面にかけてのしびれ」に対して、なぜ冠元顆粒+麦味参で良くなるかという話、「降圧剤は毛細血管を拡張しない」というお話、浮腫みとANP(心房性利尿ペプチド)の関係、亀板製剤など動物性の生薬が補腎やタンパク質構造の再生に早い効果があるというお話、薄毛や体臭に対する症例、慢性蕁麻疹の人、また、水虫の薬など強い抗生物質を飲んでいる人は「肝」を助ける木鶏丹が有効であるなど、1つ1つ詳しく書ききれないほど、盛り沢山のお話が出てきました。
懇話会で得たものを、お客さまのお悩みに生かせるように店頭でも取り入れていきたいです。

     滋賀 ケイアイ薬品 磯崎 香  

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2018年10月25日 (木)

9月度 合同研修会より

著「粗食のすすめ」で有名な幕内秀夫さんのお話を聞きました。


幕内さんは食のドラッグ化に警鐘を鳴らします。現代は工場で加工されて添加物まみれになった食品ばかりを食べるようになってきた。それら加工食品は砂糖、油に偏り、さらには添加物(薬)がたくさん使われて、人の健康を害している、と訴えます。 


特にジャンクフードをたくさん食べるようになった沖縄県ではすごい変化が起こりました。かつて世界一長寿だった沖縄県人でしたが、今では65歳未満の死亡率が全国でワースト1位になってしまったのです。生まれた時からジャンクフードで育っている今の子供たちの寿命はさらに短くなる可能性があるといいます。


なぜ、若い世代がジャンクフードやお菓子が手放せないかというと、砂糖と油の組み合わせに強い依存性があるからです。実際に砂糖だけ、油だけを舐め続ける人はいませんが、お菓子ばかりを永遠に食べている人はいます。砂糖と油を合わせると依存性がとても高まるのです。


それと興味深い話がもう一つ。幕内さんは「大人は快楽のために食べる」と言います。子供の頃のように毎日思いっきり遊べることのない大人は、その穴埋めのために、酒、たばこ、お菓子などの嗜好品に手を伸ばすようになるそうです。麦茶は俺の事分かってくれないけど、酒は分かってくれるんだとか。嗜好品に手が伸びすぎるときは心が満たされていない証拠かもしれません。子供の頃のように楽しいことに熱中できる時間を作ってもらえたらと思います。

 

     滋賀 サンポウ薬局 渡辺 元貴  

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2018年7月 5日 (木)

6月定例会報告

梅雨の晴れ間、気持ちいい気候の中多くの会員店が参加しました。

京滋奈漢方専門グループに2年前に加入された先生と中医師からお話しをお伺いすることができました。

 

どちらの先生も食を重要視されていたのですが、特に、胃腸の働きは大事という考えから、「食」に力を入れておられました。

 

そんなお二人の一押しは「焦三仙(しょうさんせん)」という漢方薬です。

山査子(さんざし)という果実が入っています。

山査子の干した実は、胃腸の消化吸収を助ける働きがあり、漢方薬として使われています。

 

その山査子は、中国ではお菓子やお酒などもあるほどポピュラーな果実なんです。

 

人は食することで生きています。

食べ物は胃腸を通じて、体の中に栄養を送っていきます。

 

その基本である胃腸の働きを「いい状態」に保つ。

これが健康の鉄板なのかもしれませんね。

 

漢方の知恵がお役にたつはずです。

 

     滋賀 マルワ漢方 木戸れいこ  

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2018年6月24日 (日)

6月度定例会より 「皮膚病(アトピー)における、中成薬健食応用」

6月17日(日)の京滋奈中医薬研究会の定例会後半は、劉桂平先生による 「皮膚病(アトピー)における、中成薬健食応用」についての講義でした
劉桂平先生は皮膚病の専門講座担当中医学講師です
独自の食養生の考え方と中成薬のアトピーの治療方法の講義については定評があります

アトピーのタイプ
1. 掻痒湿疹型
2. 紅斑・びらん・乾燥型
3. 白っぽい乾燥型
4. 黒っぽい乾燥型
5. 白っぽい寒がり型
6. 乾燥ほてり型
の6つの方に分けて、中医学的対応について具体例を挙げ、わかりやすく説明していただきました。

アトピーになる原因として,飲食の不摂生、ストレス、睡眠不足(過労)などがかかわり、漢方薬を服用し、一旦アトピーが改善しても、前述の不摂生などがあると、ある日突然悪くなったり、まったく元に戻ってしまったりすることがある経験から養生の大切さを認識されるようになったこと、特に脾胃を強化させる必要性を実感しておられることを強調され、以下の養生法を強く勧められました

1. 煮物や和食を中心に
2. 旬の緑黄色野菜を火を通してたっぷり食べる
3. バランスの良い食事をとることが大切
4. 適度に運動する
5. 適度に汗を出す
6. 優しい日光を適度に浴びる(朝日、木漏れ日など)
7. 生活リズムを守る。(睡眠、食事のリズム)
8. 旬の果物、緑茶、紅茶を適量摂る

飲食の失調は疾病の主な原因であり、食養生をすることにより、漢方薬が効く生態環境を作るのだと話されました。

全ての養生法を実行するのは現代社会では非常に難しいのですが、常に意識して行動することと漢方薬を併用することで、少しでも早くアトピーのことを心配せずに過ごせる日が来ると思います

     滋賀 本陣薬局 竹内 聡  

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2018年6月16日 (土)

5月定例会より「専門性を高めるための中成薬及び健康食品の応用 五官科編」

定例会の後半は中医学講師の先生によるご講演をいただきました。

五官という「目、耳、鼻、口、舌」の感覚器官のうち、今回は鼻と耳について学びました。
まずは、鼻ですがヒトは1日に約2万リットルの空気を吸収しています。
口呼吸より鼻呼吸の方が優れている点の1つには取り込んだ空気に33度以上の温度と80%の湿度を与えるという大切な働きがあります。
ですので、鼻が悪いと身体が冷えたり、代謝が下がります。

また、最近相談が増えているのが後鼻漏のご相談です。
鼻水がのどに流れ込むのが特徴で、蓄膿症、慢性鼻炎、アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎が原因として多く、鼻がつまって味や臭いが分からなかったり、前頭部や目の奥の痛み、耳鳴り、めまいなど鼻以外の症状が現れることもあります。

漢方的には「肺」、「脾」、「腎」の働きの低下により、上半身の水の流れが悪くなる事が関係しています。ですので、水分を取り過ぎないようにし、運動や半身浴などで汗をかいて代謝を上げると良いです。
それと甘いものや油っぽいものは胃腸に負担がかかりやすいので摂り過ぎないように気をつけましょう。

漢方薬でしたら、胃腸を元気にしたり、血流や水分代謝を良くする商品をベースに使います。しっかりお客様の原因を見極め、生活習慣の改善、漢方薬や健康食品で症状を楽にしてあげる事が根本治療の近道です。

続いては耳ですが、ご相談でも多いのが耳鳴りです。血管の痙攣や、血栓、出血、ウイルス感染、ストレスや自律神経の失調など原因は様々ですが、内耳にある蝸牛の血流障害(リンパ液)が大きく関係しています。

蝸牛にはたくさんのリンパ液がつまっていてその流れや消耗が大きな要因となります。
漢方的にはリンパ液を増やす活血剤を始め、気の流れを良くする理気剤、睡眠の質を高める安神剤、耳の弱りを補う補腎剤を使用します。

また、発症してから3ヶ月以内に対処できるかで、その後の治り方も変わってきますので、おかしいなと思ったらお近くの中医薬研究会の専門家にご相談下さい。

お客様の体質に合わせた漢方薬や健康食品をご提案させていただきます。

     滋賀 蒲生ドラッグ 塚本 聖  

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2018年4月24日 (火)

4月定例会 報告

4月は、眼鏡・宝石店をされながら、地域商店コンサルタントもされているという山田文美先生をお招きして、お客様とのコミュニケーションについて学びました。
前年度も山田先生のお話をお聞きする機会があり、大変勉強になりましたので、
今回もとても楽しみにしておりました。
私たちの仕事は、来てくださったお客様に対し、ご様子をお聞きし漢方をご提案することですが、そのためにはまずお客様に寄り添い目線を合わせて「お客様の思い」を知ろうとすることが大切。
「こんにちは」のあいさつから始まり、世間話をしながら、お客様がなぜ今日ここへ来てくださったのかを推し量り、「お客様の思い」がわかること、それがあって、やっとこちらからの漢方のお話をする準備ができたことになるんだそうです。
お客様と目線が合わさったところで、今度は「こちらの思い」を伝える番です。
その時のお話の切り出し方にもポイントがあります。
意識すべきは、これからの道順をしめすこと。
そうすると、お客様は安心され、「話をきいてみよう」という気持ちになるそうです。
例えばこんな感じで
「まず最初に、お悩みの症状を詳しくお聞きします」
「次に、お悩みの症状について詳しくご説明いたします」
「最後にお客様のお悩みを改善できる漢方薬をご提案いたします」
「それでよろしいでしょうか?」←この「了承を得る」のがポイントなんですって。
「はい」←たいがい、そう応えてくれるそうです。
「それでははじめます」
  (・・・相談をする)
「ご質問ありませんか?わからないことがあればなんでもおたずねくださいね」
どうですか?
ちょっと話をきいてみたい気分になって頂けましたでしょうか?
日頃の接客で無意識にしていることをあえて掘り下げて考えてみると、とても有意義でした。
出来ていないことはさらに取り入れて、お客様に心地よく感じて頂き、安心してご相談頂けるお店作りをこれからも目指したいと思います。
余談ですが、最近行った歯医者さんが、まさに、この手順でお話して下さいました。なるほど、そのおかげで安心して治療を受けることができたのだな、と後から改めて思いました。
接客する者として、接客される機会を持つことはとても勉強になります。
私たち、京滋奈中医薬研究会は中医学の研鑚だけでなく、コミュニケーション力も学び、お客様に心地よく漢方相談を受けていただけるように日々取り組んでおります。
お気軽にご相談くださいね。

                  京都市 漢方いちじょうじ 志村幸枝  

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2018年2月22日 (木)

2月度定例会報告 「72時間の法則」

2月の京滋奈中医薬研究会の例会では、神奈川県の漢方相談@こえん堂の遠藤宏和先生と一緒に、漢方相談のお店をやっていく上での心構えなどを考えていきました。

 

遠藤先生は次のようなことを語ってくれました。

 

「相談に来てくれた方を好きになって、その方のために一生懸命になろう」

「あの人に、このことを伝えたいと思ってニュースレターを作成しよう」

 

遠藤先生のお店はオープンして6年が経つそうなのですが、このようなことを心掛けたところ、オープンから半年も経たないうちに、たくさんのお客様に来店してもらえるようになったとのことでした。

 

きっと、お客様を思う姿勢から、信頼関係が早く築けたのではないかと思います。

 

また、Facebookの創業者マーク・ザッカーバーグ氏の言葉

「最終的な目的地が見えている人なんていない。とにかく始めるのだ」

とともに、

「思ったことを3日以内に行動しないと一生変わらない」

という72時間の法則のことを教えてくれました。

 

お客様の相談を受ける上で大切な心、自分の技術を伸ばしていくために必要なこと、非常に重要なことを考える素晴らしい時間となりました。

 

72時間の法則、私たちだけではなく、全ての人に当てはまることではないでしょうか。

ぜひ、皆様の人生においても取り入れてもらえればと思います。

 

京滋奈中医薬研究会会員一同、気持ちを新たに日々の相談に応えていきたいと思います。
私たちは、心と体のバランスを根本的に考える中医学によってあなたの健康に奉仕します。

     滋賀 サンポウ薬局 渡辺元貴  

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2017年10月30日 (月)

10月度定例会より「産後の体調不良について」

産後の体調不良に対する勉強会を行いました。

 その中から悪露についてのことをご紹介します。

 悪露は、その対処が面倒なので早く終わってほしい思うものです。

もしも3週間経っても続くようであれば、ただ対処が面倒というだけで終わらせてはいけません。その悪露は体の不調を知らせるサインです。その声に耳を傾けてあげましょう。

 他人の悪露を見る機会など普通はありませんよね。

比較できないので「自分は普通」と思っている方が多いのですが、実は人によって違っています。

 例えば、悪露に血の塊があり、それが出ていくと痛みが軽減するという場合があります。これは体内に血の淀みが潜んでいるというサインです。この場合は活血薬という分類の漢方薬を飲み、血の淀みを改善させていけば、悪露は自然となくなっていきます。

 他にも、悪露が水っぽくて量が多い場合は、妊娠と出産における体力の回復が不十分であることが考えられたり、一概に悪露といっても人によって様々なのです。

 せっかく漢方薬を始めても、そのサインを正しく理解しなければ、空振りに終わってしまいます。私たち中医薬研究会の専門家が、そのサインに合った漢方薬をお選びしますのでご相談ください。

 栄養を胎児に送り続け、出産で大きなエネルギーを消費した産後、悪露以外にも、産後うつや、便秘、母乳があまり出ないなどの悩みが出てくることがあります。

これらのお悩みについても対応できますのでご相談ください。

 

     滋賀 サンポウ薬局 渡辺元貴  

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2017年7月12日 (水)

6月18日(日) 定例会より 「第三回 五臓“心”の働きを中心に 理血薬、安神薬の使い方」

定例会の前半は 米倉先生にご講演いただきました。
テーマは「第三回 五臓“心”の働きを中心に 理血薬、安神薬の使い方」についてです。

心の生理機能には、2つの働きがあります。
①心主血脈:栄養物質を血管を通して身体各部に送り出し、濡養する
②心主神明(神志):心には人の精神・意識・思考・活動をコントロールする機能

これらが正常に機能しなくなると、心悸(ドキドキ)・不眠・夢をよく見るなどの症状が出現します。
どれも不快な症状ですよね(^^;)
そこで、救世主となるのが理血薬と安神薬です。
理血薬は、血分の病気(出血・お血・血虚)を治療する
→止血・活血・補血
その中で 一例を挙げますと、活血薬として全身に使える「冠元顆粒」があります。

そして、安神薬は、精神安定鎮静を目的とする二つに分けられます。
①養心安神薬:植物の滋養強壮作用により、脳の抑制過程を強め、陰虚や血虚で心神が養われない心神不安証を改善する。
例えば、天王補心丹・酸棗仁湯 など

②重鎮安神薬:鉱物・貝類などで主に脳の興奮過程を抑制し、心陽と肝陽の亢進による心神不安証を改善する
例えば、竜骨・牡蛎 など

このような、理血薬・安神薬の活用は、家族みんな(ペット)の心身をサポートします。

お一人お一人の体質に合わせた漢方を処方いたしますので気になる症状がございましたら
お近くの 京滋奈中医薬研究会会員店へ ご相談ください(*^-^*)



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2017年7月 8日 (土)

6月18日(日)の定例会より「妊娠中の中医学対応」

定例会の後半は中医師の劉怜先生にご講演いただきました。
テーマは「妊娠中の中医学対応」です。
胞宮(子宮)は奇恒の腑といい、五臓の「蔵」する働き(胎児を育む)と、六腑の「瀉」する働き(分娩)を併せ持った臓器です。
妊娠中の漢方薬の使用には通常とは異なった対応が必要になります。
「小方治大病」といって、少ない薬で病気を治療することを心がけること。
実際、通常量の1/3量で充分効果が得られます。
そして「中病即止」。症状がおさまったらすぐに薬をやめることです。
胎児を安全に育みながら、悪阻、貧血、浮腫、高血圧、引きつり、頻尿など妊娠期特有の症状に慎重に対応していくことになります。このとき食養生も一緒に行うことが大切ですね。
「不妊」についてはたびたび研鑽を重ねてきていますが、「妊娠中の中医学対応」についてはあまり機会がなく、よい機会になりました。
質問もたくさん出て時間が足りないくらいでした。
今後の相談に役立てていきたいと思います。
          京都府 向日台薬局 村瀬令子  

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